長く暮らしたいならメンテナンスについて知る

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ログハウスに長く暮らしたい!メンテナンス次第で高寿命ハウスに

ログハウスの寿命はとても長いです。ログハウスの本場ともいえる北欧では、親子を超えて孫世代、ひ孫まで継がれる寿命の長い建物もあります。ただ、「何もしなくても高寿命」ではありません。

ログハウスには木材をたっぷり使っているため、木を長持ちさせるメンテナンスが欠かせません。「ログハウスに長く住めるかどうか」は、メンテナンス次第ともいえるでしょう。

大切な住まいの寿命を守るために、ログハウスにはどんなメンテナンスがいるかをおさえておきましょう。

ログハウスに長く住むために知っておくポイント

メンテナンスが必要なのは、一般的な住宅も同じです。住まいの寿命を短くなる要因としてメンテナンス不足が挙げられます。

しかし、形だけメンテナンスをすればいいわけでもありません。「どうしてメンテナンスが必要なのか」を、ログハウスの特徴と共に理解しておくことが大事です。

ログハウスの寿命を伸ばせるかどうかは、家主による「ログハウスの正しい理解」と「メンテナンス意欲」がカギ。手をかけるほど、ログハウスへの愛情が沸いてくるものです。大事なログハウスを守るため、予備知識を持っておくことをおすすめします。

木をカットした後も、ログハウスを建てた後も、木材は呼吸をしています。

木材は環境による変化が表れやすい材料です。木材が変化し弱まっているのを見過ごすと、見た目にも影響が出てきます。表面の傷みから発展して腐ることもあるので、その都度補修をして適切にメンテナンスをしていきましょう。

どんなメンテナンスが必要?

ログハウスのメンテナンスは、主に「塗装」と「セトリング対策」です。どんなメンテナンスなのでしょうか。

外壁の塗装

常に、外からの刺激を受ける外壁は、年々劣化します。塗装が剥げ、塗膜の耐候性が弱まってくると、ログハウスの老朽化につながります。立地の環境や気候、塗料によって塗装タイミングが違いますが、ログハウスは数年ごとのスパンで塗装をしていくのがいいでしょう。

ログハウス建築から3~5年程度の時期に、まずは初めての再塗装を行います。

見た目にもそろそろ黒ずんだような色の衰えが出てくる頃なので、塗装をすれば鮮やかによみがえります。ただ、塗ればいいという単純なものではありません。

ログ材とログ材の間に溜まった汚れをそのまま塗ると、塗料の付着が弱まります。腐食が起こっている箇所があれば、補修をしてから塗装をしていきます。表面にカビがある状態で上から塗料を塗ると、木材は傷んだままです。新たに塗る塗料も密着せずに、効果が半減するでしょう。

表面の汚れを洗浄し、しっかり乾燥してから塗装をすることで、塗料の密着力が高まります。

また、耐久性を高めるためには2回塗りが理想です。「綺麗な色合い」と「耐性のある表面」となるでしょう。

外壁は、雨や風、紫外線を直に受ける部分です。正しい塗装をして、表面の劣化を防ぎましょう。

DIYで塗装をするという人もいますが、正しい知識がないとメンテナンスの意味がなくなるケースもあります。ログハウスには、防腐効果があるログ材に適した塗料を使わなければなりません。

「汚れを洗浄機で取り除く」「塗料を2回塗る」という正しい工程で丁寧な作業をしてこそ耐候性が高まります。自信がないときには、プロに任せた方が安心です。

セトリングの対策

「重い・伸縮性がある」という特徴を持つログ材は、年数が経つと重みや収縮で壁が沈んでくるセトリングという現象が起こります。横向きに積んであるログ材でできた壁が、低くなってくるのです。

セトリングにより「壁がどの程度下がってくるか」は状況により変わります。ログハウスを建築する際は、セトリングで沈む現象を想定した対策が施されているのが一般的です。

「セトリングボルト」というログ材を締めるためのナットに緩みが起きるとセトリングが進んでくるので、定期的な点検でナットを調整するメンテナンスが必要です。通常、ログハウスを建築してから3~5年ほどでセトリングの症状が落ち着くと言われています。

また、窓やドア、階段に不具合が生じることもあります。開け閉めしづらくなって気づくことが多いでしょう。収縮性のあるログ材を使っているので、不具合症状は少なからず起きるものです。どの程度の沈み方になるかは、建物の大きさや木材の種類の違いから「状況によって変わる」としか言えません。点検や調整をしないまま年数が過ぎれば、ナットの調整だけでは対処できなくなることもあります。

ログハウスを建てた後には、定期点検でチェックしてもらうのはもちろん大切ですが、気になる点があったら施工会社に相談してみましょう。

手がかかるけど愛着が深まる

自然の木材を活かして建築する木材は、雨や風、太陽の影響を受けやすく、一般的な住宅よりもメンテナンス時期が早くやってくるのが普通です。そのため、初回の再塗装は建築後3年ほどという早い段階で必要になります。

メンテナンスが定期的にあることについて、面倒と感じることもあるかもしれません。

ただ、手をかけた分、見た目や機能も保てます。

点検に関しては「面倒」よりも、「家を守るため、大切にするため」と考えると、ログハウスに対する愛着も深まりそうですね。